- 有価証券報告書-第164期(2024/04/01-2025/03/31)
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(継続企業の前提に関する事項)
当社グループは、2019年3月期から7期連続して営業損失、経常損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上しており、これが当連結会計年度末日後1年内の当社グループの資金繰り悪化要因となる懸念があり、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。
当社グループは、これまでの金融事業(現、成長支援事業)において投資先の株価動向など市場環境に大きく左右される収益構造の改善が長年の課題であると認識しており、これに対処するため、2022年3月期に経営体制を刷新し、2021年11月に新経営方針を、さらに2022年6月には2023年3月期から2025年3月期を対象とした「第1次中期経営計画」を公表いたしました。この中期経営計画では、新経営方針で掲げた3つの事業領域(「狩猟型ビジネス」「農耕型ビジネス」「開発型ビジネス」)において、金融事業に留まらない将来の成長に資する新たな事業の確立を目指し、強固な経営基盤の構築と新たな価値の創造を実現するために各種戦略を推進しましたが、大幅な業績未達となりました。
今後は、2026年3月期から2028年3月期までを対象として策定した「第2次中期経営計画」に基づき、再生可能エネルギー事業、ビューティー&ヘルスケア事業、成長支援事業、デジタルマーケティング事業の各分野における収益基盤の強化を重点課題として取り組んでまいります。特に事業ごとの戦略の見直しやコスト管理の徹底、新規顧客獲得の強化を進めることで、安定した成長基盤の確立を目指します。
連結子会社の株式会社ノースエナジーは、建設業許可の取得により当連結会計年度よりコスト削減や新規取引先の開拓が可能となり、新規取引先を開拓する部署の新設など、営業体制の強化を図りながら営業活動を推進してまいりました。また、原材料の仕入れ先や工程管理、メンテナンスに関連する保険料などの見直しによるコスト削減が奏功し、粗利率の改善を実現いたしました。しかし、上半期に発電所の納品や新規取引先開拓の進捗が計画より遅れたことから、黒字化の達成には至っておりません。今後は、発電所の土地確保から完成、納品が迅速にできる体制を一層強化し、降雪地や農地に適した特徴を有する垂直型両面太陽光発電設備の積極的なPRを行い、新規取引先を開拓することにより、事業の安定性と収益性向上を目指します。当社グループは、2030年のCO₂50%削減と2050年のカーボンニュートラルの実現といった脱炭素社会への変革の動きをビジネスチャンスと捉えており、これまで株式会社ノースエナジーが北海道を中心に培った太陽光発電事業の実績を活かし、他地域でも「新電力会社向けNon-FIT発電設備」の建設・販売を推進してまいります。また、連結子会社として活動を開始した株式会社ユニヴァ・エナジーと連携し、自家消費型太陽光発電設備の拡大への注力、降雪地向けの垂直型両面太陽光発電設備の提案の強化、自治体及び民間企業向けの営業活動の積極的な推進に加え、従来中心だった低圧の太陽光発電所の建設だけでなく、高圧の太陽光発電所や系統用蓄電池の分野にも進出してまいります。これらの施策を通じて、持続可能な成長を遂げるための基盤を築き、安定した事業運営の実現に向けての取り組みを継続してまいります。
連結子会社の株式会社ユニヴァ・フュージョンは、「アフィリエイトモデル」と呼ばれるビジネス特性上、新規顧客獲得のための販売促進費が先行するビジネスモデルです。前連結会計年度は、積極的に販売促進活動を進めましたが、販売条件を変更したことにより継続率が伸び悩み、収益の拡大に結びつかず、黒字化には至りませんでした。当連結会計年度では、既存商品の販売を一定期間継続する営業施策に移行しつつ、販売促進費を抑えながら販売を進める一方で、新商品の「KOMBUCHA DETO®」の露出度及び認知度向上を目指し、有名タレントやInstagramのインフルエンサーを活用し、本格的な宣伝活動に取り組んでまいりました。既存商品については、新商品の宣伝活動を積極的に行うため、販売促進費を抑えた結果、新規会員獲得数が想定の範囲内で減少いたしました。一方、新商品に関しては、PR施策の効果が出るまで時間を要したことに加え、決済与信厳格化の影響もあり、事業全体の黒字化には至りませんでした。そのため、経営体制の強化として、D2C業界に精通する女性を社長に昇格させ、各分野の専門家を取締役に迎えることにより、経営の精度と推進力を強化するとともに、今後はビューティー製品を主力商品として事業を推進するため、従来にない成分配合の美容液「Waterless Lifty Serum」を開発し、2025年4月に販売を開始いたしました。今後は、既存のヘルスケア製品ともシナジーを生み出し、より広い顧客層へのアプローチを図るとともに、ブランドの確立と収益基盤の強化を図り、黒字化の早期達成を目指します。
連結子会社のスターリング証券株式会社(2025年4月1日付で株式会社UNIVA証券に商号を変更しております。)は、前連結会計年度はエクイティ・ファイナンスの引受業務を親会社に移管したため新規投資案件の獲得がなく、また、M&Aや資金調達案件のマッチングが遅れたことにより、黒字化には至りませんでしたが、当連結会計年度では、M&Aや資金調達仲介業務を中心に体制を構築し、事業を拡大してまいりました。未公開企業の増資引受けや段階的な資本提携を支援するサービスを拡充し、10%から50%未満の株式取得や増資引受けを起点として、企業の成長段階に応じた、M&A、資金調達の仲介を行うモデルを確立しましたが、今後も、「企業と投資家のマッチング機能」をさらに発展させ、企業の成長支援を推進する体制を強化してまいります。これに加え、国内の上場企業及び上場準備企業を支援する「UNIVA FUND」の組成に向けた準備を進めており、第一種金融商品取引業、第二種金融商品取引業及び投資助言・代理業の3つのライセンスを有するブティック型証券会社として、上場企業を対象としたファイナンスの引受けや、成長戦略のアドバイザリー業務(M&A仲介、資金調達支援、IR支援など)を通じて企業価値向上を支援してまいります。今後も企業成長に関する多様なニーズに応えるべく、大手証券会社とは異なるきめ細かなサービスを提供し、収益の確保を目指します。
資金面においては、当連結会計年度末において当社グループでは8億54百万円の現預金を、当社単体では4億89百万円の現預金を有し、借入及び保有債権の流動化による資金調達手段も確保しております。また、当社グループが保有する不動産の売却活動も大手の仲介業者を通じて積極的に進めております。
しかしながら、万一連結子会社に想定を超える資金が必要になった場合に、当社からの補填資金を上記の調達手段を以て短期的に追加調達することが可能であるとは断定できず、また、早期売却を目指し継続的に販売活動を進めている当社グループ保有の不動産の売却にも時間を要しており、早期売却実現の可能性は確実とは言えないことから、ここに重要な不確実性が存在するものと判断しております。従って、現時点において、継続企業の前提に関する重要な不確実性があるものと認識しております。
なお、連結財務諸表は継続企業を前提として作成しており、継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を連結財務諸表に反映しておりません。
- 半期報告書-第164期(2024/04/01-2025/03/31)
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(継続企業の前提に関する事項)
当社グループは、2019年3月期から6期連続で営業損失、経常損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上し、当中間連結会計期間においても、営業損失、経常損失及び親会社株主に帰属する中間純損失を計上したことから、1年内の当社グループの資金繰りが悪化する懸念があり、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。
当社グループは、これまでの金融事業において投資先の株価動向など市場環境に大きく左右される収益構造が長年の課題であると認識しており、これに対処するため、2022年3月期に経営体制を刷新し、2021年11月には新経営方針を、さらに2022年6月には2023年3月期から2025年3月期を対象とした「第1次中期経営計画」を公表しました。この中期経営計画では、新経営方針で掲げた3つの事業領域(「狩猟型ビジネス」「農耕型ビジネス」「開発型ビジネス」)において、金融事業に留まらない将来の成長に資する新たな事業の確立を目指し、強固な経営基盤の構築と新たな価値の創造を実現するために各種戦略を推進しております。
当社は事業持株会社として、エクイティ・ファイナンスの引受業務でキャピタルゲインの獲得を目指し、事業子会社から管理・統括及び経営上の助言等に対する対価として経営指導料を受け取る安定的な収益構造を構築することで、当社及び当社グループ全体の業績回復と資金繰り懸念の解消に向けた取り組みを進めております。
連結子会社の株式会社ユニヴァ・フュージョンは、「アフィリエイトモデル」と呼ばれるビジネス特性上、新規顧客獲得のための販売促進費が先行するモデルです。前連結会計年度は、積極的に販売促進活動を進めましたが、販売条件を変更したことにより継続率が伸び悩み収益の拡大に結びつかず、黒字化には至りませんでした。当中間連結会計期間は、既存商品について一定期間販売が継続する営業施策に移行しながら販売を続ける一方で、新商品の「KOMBUCHA DETO®」の露出度と認知度向上を目指した宣伝活動に取り組んでまいりました。なお、新商品は株式会社ユニヴァ・フュージョンとして初の機能性表示食品であり、各種エビデンスに基づいて機能性を表示できるため、従来の商品と比較して顧客への商品機能性の訴求力が高まり、売上の拡大につながると見込んでおります。しかしながら、既存商品については、新商品の宣伝活動を積極的に行うために販売促進費を抑えたことにより新規会員獲得数が減少し、新商品に関しては、ブランドアンバサダー(タレント)の選定が遅れ本年6月までは宣伝活動ができず、PR施策に遅れが生じたことから、事業全体として黒字化には至っておりません。しかし、現在はブランドアンバサダーとの契約に加え、広告代理店との契約、LPの作成等の新商品の販売促進活動に必要な条件が整ったため、今後積極的に露出度と認知度の向上を推進してまいります。
連結子会社の株式会社ノースエナジーは、建設業許可の取得により、コスト削減や新規取引先の開拓が可能となり、新規取引先を開拓する部署の新設など、営業体制の強化を図りながら営業活動を推進いたしました。しかしながら、発電所の土地確保の遅れや工事、調査、検収の遅延により、黒字化の達成には至りませんでした。一方で、原材料の仕入れ先や工程管理、メンテナンス等の見直しによるコスト削減が奏功し、粗利率の改善を実現いたしました。また、組織変更に伴い、迅速に土地の確保ができる体制を整えました。これにより、建設業許可の取得に伴う幅広い工事対応と相まって、今後は事業の安定性と収益性向上への寄与を見込んでおります。当社グループは、2030年のCO₂50%削減と2050年のカーボンニュートラル達成を目標に、脱炭素社会への移行をビジネスチャンスと捉えています。北海道を中心に培った太陽光発電事業の実績を活かし、「新電力会社向けNon-FIT発電設備」の建設・販売や、自家消費型太陽光発電設備の拡大を推進してまいります。さらに、寒冷地に適した垂直型両面発電設備を提案し、自治体および民間企業向けの営業活動を強化してまいります。
連結子会社のスターリング証券株式会社は、前連結会計年度はエクイティ・ファイナンスの引受業務を親会社に移管したため新規投資案件の獲得がなく、M&A案件の獲得も少なかったことから黒字に至りませんでしたが、当中間連結会計期間はM&A仲介事業を中心に事業を拡大し、着実に収益貢献を図る体制を整えてまいりました。当中間連結会計期間に立ち上げた「企業と投資家のマッチング機能」の成果として、提携先のパートナーが増加し、セルサイド、バイサイドのクライアント数も順調に伸びております。また、少人数私募債サービスを開始し、簡素な手続で迅速な資金調達の仲介サービス提供に取り組んでまいります。これに加え、IPO準備中の企業に対しては、資金調達の手法や戦略についてのコンサルティングも提供しており、資本政策や資金調達計画の最適化を支援しております。今後も、M&A仲介を継続的に強化し、多様なニーズに応える資金調達支援を提供することで、企業の価値創造に貢献してまいります。また、証券会社ならではの資金調達手法を活用し、収益の確保を目指してまいります。
資金面においては、当社グループでは9億45百万円の現預金を、当社単体では5億72百万円の現預金を有し、借入及び保有債権の流動化による資金調達手段も確保しております。また、当社グループが保有する不動産の売却活動も大手の仲介業者を通じて積極的に進めております。
しかしながら、万一連結子会社に想定を超える資金が必要になった場合に、当社からの補填資金を短期的に追加調達することが可能であるとは断定できず、また、当社グループが保有する不動産の売却に時間を要しており、今後も早期売却のために継続的に販売活動を進めてまいりますが、早期売却実現の可能性は確実とは言えないことから、ここに重要な不確実性が存在するものと判断しております。従って、現時点において、継続企業の前提に関する重要な不確実性があるものと認識しております。
なお、中間連結財務諸表は継続企業を前提として作成しており、継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を中間連結財務諸表に反映しておりません。
- 有価証券報告書-第163期(2023/04/01-2024/03/31)
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(継続企業の前提に関する事項)
当社グループは、2019年3月期から6期連続して営業損失、経常損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上しており、これが当連結会計年度末日後1年内の当社グループの資金繰り悪化要因となる懸念があり、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。
当社グループは、これまでの金融事業における投資先の株価動向等の市場環境に大きく左右される収益構造は改善すべき長年の課題であると認識しており、かかる状況に対処するため、2022年3月期に経営体制を刷新するとともに2021年11月に新経営方針を、さらに2022年6月に2023年3月期から2025年3月期の3か年を対象とした「第1次中期経営計画」を公表いたしました。この中期経営計画では、新経営方針で掲げた3つの事業領域(「狩猟型ビジネス」「農耕型ビジネス」「開発型ビジネス」)において、金融事業に留まらない将来に向け当社グループの成長に資する新たな事業の確立を通じ、強固な経営基盤の構築と新たな価値の創造を実現すべく、各種戦略を推進しております。
当社は事業持株会社としてエクイティ・ファイナンスの引受業務でキャピタルゲインの獲得を目指すとともに事業子会社から管理・統括及び経営上の助言等に対する対価として経営指導料を受け取る安定的収益構造を構築することで、当社及び当社グループ全体の業績の回復と資金繰り懸念の解消に向けた取り組みを行っております。
2022年9月に株式交付により連結子会社化した株式会社ユニヴァ・フュージョンはその事業の特性上、新規顧客獲得のための販売促進費が先行するビジネスモデルであるため、当期に販売促進活動を積極的に行ったことから黒字化には至らず、さらに一時的に販売条件を変更した結果、来期の黒字化の目途もたっておりません。そこで、将来の利益貢献を見込む機能性表示食品の販売開始を2024年5月中旬より開始しております。この商品は、株式会社ユニヴァ・フュージョンとして初の機能性表示食品であり、各種のエビデンスに基づき機能性を表示できますので、従来の商品と比較して顧客への商品機能性の訴求力が高まり、売上拡大につながるものと見込んでおります。また、新規顧客の獲得に際し、発生する販売促進費の費用対効果を上げるため、一定期間販売が継続する営業施策を採用することで、従来の商品と比較して販売促進費を短期に回収し、早期の利益化を図る方針であります。
連結子会社の株式会社ノースエナジーは、太陽光発電設備の用地確保を迅速に行う社内体制を構築し、販売基数の増加と販売単価の値上げ、経費削減を推し進めましたが、当該管理体制の下でも従来にも増した顧客からの土地造成に係る品質要求に対応するために用地確保に想定外の時間を要したこと等から黒字化の達成には至りませんでした。当社グループは2030年のCO₂50%削減や2050年カーボンニュートラルの実現といった脱炭素社会への変革の動きを格好のビジネスチャンスと捉え、これまで北海道を中心として太陽光発電事業の全国展開を図ってきた先行者利益と実績を最大限生かし、「新電力会社向けNon FIT発電設備」の建設・販売を推進していくとともに、自家消費型の太陽光発電設備の販売を拡大してまいります。具体的な活動として、2024年度に営業部門を新設し新規顧客の開拓、UNIVAグループとの協業=営業タッグ、ベース収益として電源開発の着実な引渡、保険の逆ざや解消を推進するとともに、計画数値に対する意識向上を周知徹底し黒字確保を目指します。
連結子会社のスターリング証券株式会社は、当期では新規の投資案件を獲得することができませんでしたが、今後はM&A仲介事業を中心として来期以降の収益貢献を目指し、準備を進めております。具体的には、従来の株式売買を基本としたM&Aだけでなく未公開企業の増資や資本提携等の資金調達全般に関するニーズと、投資家のニーズの「マッチング機能」を構築し、未公開企業の成長支援を行なっていく予定です。例えば、10%から50%未満の株式取得や増資引き受け(資本提携)からスタートし、当事者双方の将来像が明確化された段階で、残りの株式を取得し完全に買収するまでの過程において仲介機能を発揮するという事業モデルです。一般的なM&A仲介業者は100%の株式取得モデルをメインにしており、未公開企業への段階を踏んだ資本提携の仲介に取り組んでいる企業は少数ですが、実際には、段階的な資本提携を希望している未公開企業や投資家は多数存在します。このような企業に対して、M&Aのリスクを低減し、双方の価値共創及び企業成長を加速させることが可能となります。また、M&Aだけでなく成長段階である企業の部分的な資金調達にも関与することで、収益機会を増やすことが可能です。
資金面においては、当社グループでは9億74百万円の現預金を、当社単体では現預金並びに保有上場株式を合計で6億14百万円を有し、借入及び保有債権の流動化による資金調達手段も確保しております。また、当社グループが保有する不動産の売却活動も大手の仲介業者を通じて積極的に進めております。
しかしながら、万一連結子会社に想定を超える資金が必要になった場合に、当社からの補填資金を短期的に追加調達することが可能であるとは断定できず、また、当社グループが保有する不動産の売却に時間を要する可能性もあることから、ここに重要な不確実性が存在するものと判断しております。従って、現時点において、継続企業の前提に関する重要な不確実性があるものと認識しております。
なお、連結財務諸表は継続企業を前提として作成しており、継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を連結財務諸表に反映しておりません。